季節が変わると、なぜか雑貨屋さんを見たくなります。別に必要なものがあるわけではありません。グラスもあります。マグもあります。かごだって、たぶん足りています。ブランケットも去年のものがちゃんとあります。

それでも、春になるとガラスが気になる。夏になるとかごを見たくなる。秋になるとマグを手に取る。冬になると、ふわふわしたものの前で止まる。

季節って、雑貨の見え方まで変えるんですよね。

春は、なぜかガラスが急にきれいに見える

冬の間も、ガラスのコップは使っています。もちろん。でも春になると、急にガラス製品がきれいに見えます。

透明なグラス。少し色の入った花瓶。光を通す小さな器。お店の棚に並んでいると、「あ、春だな」と思います。まだ外は少し寒かったりするのに。不思議です。

たぶん光が変わるんでしょうね。冬の低い光から、少し明るくなる。すると透明なものが急に元気になります。

春って、部屋に光るものを一個置きたくなる季節なのかもしれません。

花瓶を見ると、花まで買う気になる

春の雑貨屋さんで危険なのが花瓶です。小さい。かわいい。色もきれい。「これなら一輪だけでもいいな」と思う。

そして花瓶を買ったあと、花も買わなくてはいけない気がしてきます。順番が逆です。普通は、花を飾りたい。だから花瓶を買う。だと思います。

でも雑貨好きの場合、

花瓶を使いたいから、花を買う。

こちらもかなりあります。

夏は、かごを見るだけで少し涼しい

夏になると、かご。ラタン。麻。木。編んであるものが急に気になります。冬に見てもかわいいはずなのに、夏に見るとさらにかわいい。

なぜでしょう。たぶん、見るからに風が通りそうだからです。実際に風が通るかどうかは別として。

収納ボックスも、プラスチックよりかご。トレーも、少し編んだもの。バッグまで、急に天然素材がよく見えます。

素材だけで季節を感じられるのも、雑貨のおもしろいところです。

夏のグラスは、飲みものまでおいしそうに見える

夏はグラスも強いです。薄いブルー。アンバー。少し波打ったガラス。気泡が入ったもの。水を入れただけなのに、いつもよりちょっとおいしそう。

アイスコーヒーならもっといい。炭酸水もいい。レモンなんて入れたら、かなり夏です。飲んでいるものは普通の水でも、

グラスひとつで「夏の飲みもの」になる。

雑貨はこういう小さな演出が得意です。

秋になると、急にマグがかわいく見える

そして秋。気温が少し下がります。すると、マグカップ売り場へ行きたくなります。春も夏もマグはそこにありました。知っています。

でも秋になると、急に存在感が増します。ぽってりした陶器。少し厚みのある飲み口。深いブラウン。くすんだグリーン。ベージュ。見るだけで温かい。

まだホットコーヒーを飲むほど寒くない日でも、

マグを見ているうちに、先に秋の気分になります。

秋の雑貨は、色を見るのが楽しい

秋は色が楽しいです。テラコッタ。マスタード。オリーブ。ブラウン。くすんだブルー。夏なら少し重く感じた色が、秋になるとちょうどいい。

クッションを一個。トレーを一枚。マグを一個。そのくらい色を変えるだけで、部屋まで少し秋っぽく見えます。大きな模様替えはいりません。

季節感って、案外小さい面積でも作れます。

冬は、触りたくなる雑貨が増える

冬になると、見た目だけでは足りません。触ります。ブランケット。クッション。ルームシューズ。ふわふわ。もこもこ。厚手。このあたりの言葉に弱くなります。

お店でブランケットを触って、「あ、これ気持ちいい」と言う。家にもブランケットがあります。でも触ります。

冬の雑貨屋さんは、見る場所というより触る場所になっています。

ブランケットは、毎年欲しくなる

ブランケットって、そんなに毎年買い替えるものではありません。去年のものがあります。一昨年のものもあるかもしれません。

それでも新しいものを見る。色がいい。柄もかわいい。今年のソファにはこっちのほうが合う気がする。危険です。

でも、ブランケットを膝に掛けて、マグを持って、夜を過ごすところまで想像すると、かなり欲しくなります。

冬の雑貨は、

使っている場面まで暖かそうに見えるのがずるい。

季節限定コーナーは、とりあえず見る

雑貨屋さんへ行く。入口に季節のコーナーがあります。春なら花。夏ならガラス。秋なら深い色。冬ならあたたかい素材。

必要なものがなくても、とりあえず見ます。これはもう習慣です。「今年はこういう感じなんだ」と眺める。

服屋さんで新しい季節の服を見るのと、少し似ています。雑貨にも、ちゃんと季節の衣替えがあります。

同じ部屋なのに、季節で似合うものが変わる

面白いのは、家は同じなのに、季節によって置きたくなるものが変わることです。春は透明な花瓶。夏は涼しそうなトレー。秋は色のあるマグ。冬はブランケット。

家具は何も変わっていません。棚も同じ。テーブルも同じ。でも雑貨が少し変わるだけで、

同じ部屋に、その季節の景色ができます。

全部入れ替えなくてもいい

季節の雑貨というと、春夏秋冬で全部入れ替えるように聞こえます。そこまでしなくて大丈夫です。収納する場所も必要です。大変です。

私は、一個か二個で十分だと思っています。春になったらグラスを一個前へ出す。夏はかごを使う。秋になったらマグを替える。冬はブランケットをソファへ。そのくらい。

大きく変えなくても、目に入るところに季節がひとつあればいい。

しまっていたものを出すだけでも、ちょっと新しい

季節が変わったからといって、毎回買う必要もありません。去年使っていたグラス。夏のかご。秋色のマグ。冬のブランケット。

久しぶりに出す。すると、「あ、これやっぱり好き」となる。一年ぶりなので、少し新鮮です。

新しく買う楽しさもあるけれど、

季節が来て、好きなものと再会する楽しさもあります。

去年とは違う色が気になることもある

そして、好みも少しずつ変わります。去年はベージュばかり見ていた。今年はブルーが気になる。前はシンプルなものが好きだったのに、今年は少し柄が欲しい。

季節の売り場を見ると、そういう変化にも気づきます。去年の自分と今年の自分。ほんの少し違う。雑貨を見るだけで分かるのが面白いです。

季節が変わるのを、雑貨で先に知ることがある

まだ暑いのに、店頭に秋色のマグが並び始める。まだコートはいらないのに、ブランケットが増える。

逆に、外はまだ寒いのに、透明なグラスや明るい色の小物が出てくる。そこで、「あ、次の季節が来るんだ」と思います。

カレンダーより先に、雑貨屋さんの棚から季節を教えてもらう。

そんなこともあります。

だから季節が変わると、ちょっと覗きたくなる

春になったら。ガラスを見に行く。夏になったら。かごを見る。秋になったら。マグを見る。冬になったら。ブランケットを触る。

毎回、買うわけではありません。見るだけの日もあります。でも、「今年はどんなのがあるかな」と思って雑貨屋さんを覗く。

季節が変わる楽しみの中に、雑貨を見ることも少しだけ入っている。

私はたぶん、そうなんだと思います。

そして今度の季節も、特に買うものはないと言いながら、とりあえず新着だけは見ます。